NTTデータフロンティアは、大規模金融システムの開発で
培われたノウハウを活かして、他の様々な領域へと事業を展開しています。
ここでは、金融以外の領域で活躍する社員に集まってもらい、
金融システムとの違いや、その難しさ、面白さ、展望を語り合ってもらいました。

Talk Member

H.T

第三開発本部 新規営業企画担当
課長代理
経営学部 経営学科卒
2003年入社

T.N

第三システム開発本部 第一開発部 第一開発担当
課長代理
知識工学部卒
2011年入社

N.S

第三システム開発本部 第一開発部 第一開発担当
課長代理
海洋科学部 食品生産科学科卒
2013年入社

今、携わっているプロジェクトは?

H.T IoT案件のプロモートと、お客様先ですでに実施中のIoTサービスの保守・サポートを担当しています。入社後から昨年まで大手金融機関のシステムの開発に携わっていて、現在の業務に就いたのは今年度から。お客様には、私がこれまでミッションクリティカルなシステムの開発・保守を経験してきたことから、その手堅さを期待されています。

T.N 私の場合、フロンティアではけっこう珍しいのですけど、コンペで勝ち取った案件の、要件定義から保守運用、追加カスタマイズまでを担っています。具体的には、個別受注型製造業向けパッケージのBIZXIMをお客様の要望に合わせてカスタマイズし、必要に応じてインフラを構築し、お客様に納めています。私も以前は金融系のシステムに携わっていましたが、その経験が今の業務の礎になっています。

H.T 金融での経験は非常に役立っていますが、プロジェクトの回し方はだいぶ違います。例えていうと、もともと巨大な船の船員の一人として、長期間にわたって動かしていたものが、今はボート20隻くらい、つまり20社くらいを相手に、A社は提案、B社は検証、C社は保守みたいな感じで、あらゆることをどんどん回していく感じ。最初は勝手が違いすぎて戸惑いましたが、ようやく慣れてきました(笑)。

T.N 私が担当するプロジェクトも、提案、開発、保守があり、開発は短くて半年、長くても1年くらいの案件がほとんどです。金融の場合は、「時間をかけて確実に」が重視されましたが、製造業のお客様はスピードやコストの要求が多いですね。

N.S 私はお二人と違って、金融システム開発の経験はありません。入社後、携わったのは法人系求人広告掲載サイトの開発案件でした。その中でアジャイル開発推進担当のスクラムマスター(※)を担ったことで、その役割に興味を持ったんです。そこで、「さらに深めていきたい」と上長に相談。その思いが叶って、今、スクラムマスターとして、NTTデータの各プロジェクトへジョインして支援業務を担当しています。

※スクラムマスター:開発効率の向上を目的として、2〜3週間の短いスパンでの開発を繰り返していくアジャイル開発において、スクラムチームのリーダーとして開発メンバーのサポートを行っていく役割を担う人のこと。

取り組む上で難しいこと、面白いことは?

T.N スクラムマスターの役割がクローズアップされてきたのはつい最近のことですよね。相当高い技術が必要なのでは? それにお手本になる人がなかなかいないのでは?

N.S 実は私、コーディングスキルってあまり自信ないんです。そういうところでは勝負できないという気持ちがあって。何か自分の得意技にできることはないかなと考えたときに、スクラムマスターを担えたのはラッキーでした。身近にお手本になる人がいないのはその通り。自分で切り開いていかなければいけないところはありますね。しかし、それだけにやりがいも大きいです。いかにチームがうまく動くようにサポートしていくか? それには無限の選択肢があって、その中から何を選んで、どうプロジェクトを効率的かつ高品質に推進していくか、そこに自分の力が試されるのが楽しいですね。

T.N なるほど。フロンティアにはそんな活躍の場もあるんですね。恥ずかしながら初めて知りました。私がプロジェクトを通して感じる醍醐味は、お客様との距離が近くて、その要望もフロンティアに対する評価も肌で感じられることです。「こういうのはできませんか?」という漠然としたお客様の要望に対して、1週間くらい調べて、「できます!」と伝えてお客様が喜んでくれたときは、たまらなくうれしいです。新しい技術に関する難しい課題をいただくこともあって、大変な面もありますが(笑)。また、最終的にお客様先に納めて、動かす瞬間、さらに動かした後も一緒にいますし、実際の使い方まで実感できるので、達成感を覚えることが多いですね。

H.T IoT技術を使う業務がまだ世の中に浸透しきっていないこと。そこに難しさも、面白さもあります。お客様にIoTサービスを提案して、数カ月使ってもらって、受注につなげるという流れなんですが、基盤やデバイスなど多岐にわたる技術知識が必要で、今はまだちょっと苦労しています。その一方、何よりも正確に遂行することが求められていた前部署と違い、自分の工夫で発想を広げて、新しいことにチャレンジしていくことが求められるところに面白さを感じています。例えば最近、こんなことがありました。お客様から「こんな感じで提案してください」と依頼されたとき、私は「これ、お客様に有用かな? もう少し違うアプローチをした方がいいのでは?」と考え、営業担当とも話し合い、動きを加えるなどサービス内容を充実させて提案しました。すると想像以上にお客様の反応が良くて、手応えを感じました。

日々の仕事の中で大事にしていることは?

H.T 視野を広げること、考え方を柔らかくすることを一番大事にしています。お客様は事業の中で本当に効果が出ることを求めているし、その期待に応えていくには、知識と発想力が必要だからです。今はどんな技術があって、それで実現できることは何なのかを深掘りすること、何らかの結果が得られたとき、他の技術とどう連動させられるか考えること、あるいは、さまざまな技術による成功事例を知ること、それらを積み重ねた先に発想力が生まれるし、自分からいろんな提案が出てきます。既存のモノにおける利用データ・行動の可視化、電子化、把握・分析が可能なIoTサービスで実現できることは無限にあるんですよね。人流などの傾向分析によるビル管理、ドローンによる情報処理サービス……これはほんの一例にすぎません。これからも勉強あるのみです。

T.N 私が大事にしたいのは、お客様とお互い言いにくいことも言い合えるような関係性をつくることです。コンペで競合他社に勝って受注した後、お客様にフロンティアを選んだ理由を尋ねると、「一番友達になりやすそうだった」と人柄を評価されることが多いんです(笑)。プロジェクトでは必ず問題は出てくるので、その際どれだけ話しやすいかということには、お金に代えられない価値があるのだと思います。

N.S 法人系求人広告掲載サイトの開発案件でスクラムマスターを担当していたときは、自分でも開発に携わっていたので、特に新しい技術を勉強しなくても役割を果たせました。しかし、いろんな案件に携わるようになり、それぞれ違う言語や違う基盤など、前提条件が違うことがある今は、役割を果たすには勉強が必須です。まずは全部わからなくても、理解しに行くことが大事。スクラムマスターの自分が開発メンバーに「わからないくせに、アドバイスされても納得できない」と思われたら、チームとしてうまくいきませんから。

これから挑戦したいことは?

H.T 今考えているのは、IoTをフロンティアで展開することです。例えば、お客様に今提案している予約会議室システムなど、便利なIoT環境はIT企業として社内で実現したいと思っています。

T.N 今年からリーダーを務めるようになった私としては、今はリーダーとしての経験を積んでいくことが最優先です。その結果、他のプロジェクトに移った時も同様のパフォーマンスを発揮できるようになりたいですね。

N.S まずは今のプロジェクトでしっかりスクラムマスターとしての役割を果たして自信をつけることです。そして成功体験を積み上げたあかつきには、フロンティアでアジャイル開発ができたらと考えています。自社内でアジャイル開発を一つのチームとして実行できたら、フロンティアとして、アジャイル開発のノウハウを有していることを社外にアピールすることもできるのではないかなと思います。

H.T それ、いいですね。フロンティア内でIoTの開発チームをつくったとき、自社内にアジャイル開発チームがいれば、ソリューションの選択肢が格段に増えます。ぜひ、進めてください。

T.N お客様から直接受注する元請けのプロジェクトの成功事例を積み上げていければと思っています。そして、金融だけでなく、私が今担当している製造業、さらには全く別の領域へも……、フロンティアとして開発の領域を拡大していきたいですね。

H.T IoTについては、取り組んでいること自体が、フロンティアの挑戦であり展望です。学生の皆さんには、フロンティアがこれまで培ってきた強みを活かして、金融以外の領域に積極的にチャレンジし実績を積み上げていること、そして、そこに豊かな可能性があることを知ってほしいですね。